取材紹介

INTERVIEW

HOME > 取材紹介 > 神山モデル2
神山モデル「ワーク・イン・レジデンスによるまちづくりの歩み」

神山町は、徳島県の北東部、吉野川の南側に並行して流れる鮎喰川上流域に位置し、徳島市から車でおよそ40分。人口約6000人、約2500世帯で、そのうち4割が65歳以上という山間に広がる町です。

神山モデル「ワーク・イン・レジデンスによるまちづくりの歩み」

市役所や町役場が運営している場合、グリーンバレーのようなNPO法人は移住希望者の個人情報を直接知ることはできない。ところが、神山町ではグリーンバレーが運営しているため、移住者希望者の属性や夢に触れることができる。そのことによって、大南は移住希望者の中に、パン屋やWebデザイナーなど、これまでに想定していなかった職種が存在するという事実を知った。
そして、こう思い始める。神山町の目抜き通りは空き家ばかりになっている。少子化と高齢化によって若年世代も減りつつある。ならば、我々が来てほしいと思う職人を逆指名し、古民家を貸し出せば一石二鳥ではないだろうか――。アート作品を作り上げるのではなく、神山町に住み、スキルを生かして働いてもらう。そんな「ワーク・イン・レジデンス」というコンセプトが生まれた瞬間だ。3年前、町史上初めて転入者が転出者を上回ったこと、もう1つがITベンチャー企業など10社がサテライトオフィス(SO、遠隔勤務地)などを構えたことです。

サテライトオフィスはどのように生まれたのか?

「『サテライトオフィス』は、神山に訪れる人たちが『神山で想い』を重ね、1つずつ実現していくことで様々な取り組みの結果だ」と、最近の流行語をもじって「神山のヒトノミクス」と笑いながら楽しく解説してくれる大南さん。
神山のサテライトオフィス第1号のきっかけとなったのは、2008年、徳島市出身の坂東幸輔さんという建築家が訪ねてきたことから始まります。 ニューヨークで活躍されていた坂東さんは、WEBサイト「イン神山」を見られて神山の雰囲気に興味を持たれ、2010年4月に東京芸大の助手として帰国された後、商店街の長屋の改修工事を一緒に進めることに。
ちょうど、イン神山の制作に携わったトム・ヴィンセントさんも神山にオフィスを探しており、ブルーベアオフィス神山として改修を進めました。 けれど、トムさんが神山に滞在するのは年に1週間か2週間なので、残りの期間を知り合いの海外や都市部からのクリエーターに貸し出そうということになりました。

このように、不思議なものでこの改修工事を進める中でサテライトオフィスが生まれることになります。 この改修工事には坂東さんのニューヨーク時代の建築家仲間であり、2010年6月に帰国した須磨一清さんも加わってくれることになりました。その一方で、須磨さんは慶応大学の同期生である寺田親弘さんが社長を務めるSansan[https://www.sansan.com/]本社のインテリアの仕事を受けていました。 寺田さんは前職である三井物産社員時代にシリコンバレーでの勤務経験があったのですが、須磨さんから神山で空き店舗をブルーベアオフィスに改修していること、さらに神山では各戸に光ファイバーが引かれており、ネットの速度がめちゃくちゃ早いということを知らされます。 その結果、働き方に革新を起こすというSansanの掲げるミッションを実現する場所だと確信し、サテライトオフィスを神山につくることをほぼ即断されました。

この小さな動きをずっと追っていたのがNHKです。そして、ニュースウォッチ9で、この光景ちょっと不思議な感じがしませんか、と1枚の映像が流れ、日本にもこんな場所があるんだとIT関係者に衝撃を与えました。これが、サテライトオフィスで有名となった神山のきっかけでした。現在では、サテライトオフィスに集まった企業同士の交流も盛んになり、サテライトオフィスの地元雇用も生まれ始めています。神山では働き方の革新と町おこしが一体となって進んでいます。

取材紹介一覧

ページの先頭へ